1911年10月10日、辛亥革命。歴史に残らなかった「命」の物語。
1911/辛亥革命/2011年/中国/ジャッキー・チェン・エンペラー・ムービーズ/2011年11月5日東映配給
総監督:ジャッキー・チェン 監督:チャン・リー 脚本:ワン・シントン/チェン・バオグァン 撮影:ホァン・ウェイ 音楽:ティン・ウェイ 美術:チャオ・ハイ 編集:ヤン・ホンユィ プロダクション・デザイン:チェン・ミンチョン アクション指導:ウー・ガン/JCスタントチーム
キャスト:ジャッキー・チェン/リー・ビンビン/ウィンストン・チャオ/ジョアン・チェン/ジェイシー・チェン/フー・ゴー/ニン・チン/スン・チュン/ジャン・ウー/ユィ・シャオチュン
100周年、100本目?
中国、辛亥革命から100年、ジャッキー出演映画100本目という歴史大作。ただし、このジャッキー出演作の100本には、ジャッキーが認めないであろう問題作も含まれてますが...。
ジャッキー演ずるのは、革命を率いた孫文の右腕、黄興。いつものジャッキー映画とは一味違った、緊張感の解けない歴史ドキュメンタリー的な映画です。革命に命を懸けた若者の凄まじい様には、目を覆いたくなるシーンも...。ただし、後半、「やっぱりあるか!」と思わせる、ホッとするジャッキーアクションも用意されています(半ば無理やり入れた感もありますが(笑)
革命は銃撃戦の連続。痛々しい場面もあり、これがジャッキーらしくないのですが、史実に基づいているのでしょうから、仕方ないところです。そのせいもあってか、前半と後半ではガラッとイメージが変わったような雰囲気があります。
これまで、ほとんどのジャッキー作品は娯楽映画ということを意識して作られていますが、この作品は歴史映画でもあるので、派手な脚色をせず、全体を通して、感動的な盛り上がりにはやや欠けるかも知れません。革命の成功よりも、革命に命を懸けた若者や犠牲になった人々のことを考えると、なんともやりきれない思いが残ります。多くの人々の犠牲の上にある今日の中国、その意味を今一度問いかけているのかも知れません。また、革命とは決して感動的で賞賛されることだけではないということが強く残りました。
「レッドクリフ」などの撮影監督を務めたチャン・リーの初監督作品ですが、できればこの映画も二部作もしくは三部作にしてほしかったかも。きっと中国の人には容易に分かるのかも知れませんが、辛亥革命をよく知らない私たちには、ちょっと詰め込み過ぎの走りすぎのように思います。
私がこの映画を観たのは字幕版ですが、吹き替えのほうが良かった感があります。通常のセリフの下部字幕と同時に、その人物の名前や所属が左右縦字幕に表示されるので、かなり忙しく字幕を追わなければなりませんでした。エンドロールを見ながらふと思ったのは、すべてが中国簡体字表記で、英語表記が皆無なこと。この映画は中国製作ですが、中国国内向けをメインに作られたのではないかと思いました。なので、字幕を追うにはちょっと厳しいセリフ量です。それから一つ気になったのが、ジャッキーの声がちょっといつもと違うような感じがしました。今時、中国映画でも俳優以外のアフレコは無いと思うので、役作りか喉を潰したか...と思うのですが、ちょっと違和感ありでした。 DVD・BDが発売されたら、是非、吹き替え版でじっくり観たいと思います。



